ホーム基本理念等病院案内外来・入院診療科教室・イベントのご案内採用情報地域医療連携
ホーム  >  整形外科 -各診療科・各部門の紹介-

整形外科

整形外科で扱う主な疾患

  1. 脊椎疾患:腰部脊柱管狭窄症、腰椎すべり症、頸椎症性脊髄症、椎間板ヘルニア、脊柱靭帯骨化症、脊柱変形、椎体骨折、脊椎炎
  2. 関節疾患:変形性股関節症、変形性膝関節症、肩関節周囲炎など
  3. 骨折、関節脱臼
  4. 末梢神経障害:手根管症候群、肘部管症候群など
  5. 骨粗鬆症

以上の疾患に対して治療を行っています。当科ではこれらの障害に対し正確な情報を患者さんに提供することを心がけており、最善の治療ができるよう努力しています。

  • 首が痛い
  • 手が麻痺して箸で食事がとれない
  • 字がうまくかけない
  • 足がしびれて思うように歩けない
  • 坐骨神経痛のために仕事ができない
  • 腰が痛くて物を持ち上げることができない
  • 膝が痛くて旅行に行けない
  • 股関節が痛くて歩けない など

このような症状でお困りの方は一度ご相談ください。外来での治療にもかかわらず症状が改善しない場合は手術をおすすめする場合もあります。手術は脊椎手術をはじめ、膝や股関節の人工関節手術、各種骨折手術など幅広く行っています。


《セカンドオピニオンについて》
当院通院中の患者さんよりセカンドオピニオン(他病院の医師の診察を受けて治療法について相談すること)の希望があった場合は、検査画像の貸出や紹介状の作成など対応いたしますので、遠慮せず申し出てください。


手術件数


平成22年度(7月~)
総手術件数96件 脊椎29件 外傷26件 人工関節10件

平成23年度
総手術件数194件 脊椎56件 外傷77件 人工関節7件

平成24年度
総手術件数258件 脊椎96件 外傷114件 人工関節6件

平成25年度
総手術件数313件 脊椎119件 外傷55件 人工関節27件

平成26年度
総手術件数343件 脊椎120件 外傷79件 人工関節19件

平成27年度
総手術件数322件 脊椎138件 外傷71件 人工関節23件

平成28年度
総手術件数315件 脊椎138件 外傷75件 人工関節15件

平成29年度
総手術件数338件 脊椎163件 外傷75件 人工関節11件


当科で扱っている主な脊椎疾患

1.腰部脊柱管狭窄症

中高年に多く発症し、歩いたり、長く立っていると足がしびれてくる病気です。背骨の脊柱管と呼ばれる神経の通り道が、加齢や骨の変形によって狭くなってくるのが原因です。
【治療】
症状の軽いうちは内服、装具療法などを行います。しかしそうした治療が効果無く、筋力が落ちてきたり、日常生活上で困る場合は手術を行っています。当院では顕微鏡を使用して脊柱管を広げる手術(椎弓切除術)を行っています。1椎間の手術では傷は3センチ程度、入院は約1週間です。

2.腰椎椎間板ヘルニア

背骨のなかでクッションの役割をしている椎間板の中身が飛び出して神経を圧迫し、腰痛、下肢痛が生じる病気です。幅広い年齢の人に発症します。多くは何かの動作がきっかけで発症します。(重いものをもったり、大きなくしゃみをしたりなど)
【治療】
安静、内服治療で多くは数週間で軽快します。しかし筋力麻痺(足首が動かしにくい、または動かない)、排尿障害(おしっこが近い、出にくい)、便秘、さらに治療によっても痛みが強く生活に支障がある場合には手術を行っています。当院では顕微鏡を用いて手術を行っています。傷は2−3センチで1週間以内に退院される患者さんがほとんどです。

3.頚椎症性脊髄症

頸椎(首の骨)の変形によって脊髄が圧迫されて発症します。最初は手のしびれや巧緻障害(箸がつかいづらい、ボタンがかけにくい)から徐々に歩行障害などがみられます。
【治療】
症状が軽いうちは内服治療や装具をつけることもありますが、歩行障害まで出現しているとあまり改善しません。脊髄の圧迫をゆるめる手術(椎弓形成術)を行っています。この病気は転倒などを契機に急激に症状が悪化する場合があります。日常生活にも注意が必要です。

4.脊柱変性(後)側彎症

背骨の曲がりが原因で腰背部痛や様々な神経症状、さらにひどくなると食べ物がつかえるといった症状を訴える患者さんもいます。多くは脊柱変形(背骨が曲がっていること)がもともとあって、それが加齢とともに悪化することが原因です。
【治療】
装具治療、体幹筋強化のための体操指導、内服治療などを行います。しかしこうした治療を行っても改善がなく、日常生活に支障を来す場合は手術を行っています。背骨の曲がりをインストゥルメンテーションを用いて矯正(矯正固定術)しています。長時間の手術となるため身体の状態によってはできない患者さんもいらっしゃいます。

5.骨粗鬆症性椎体骨折(背骨の骨折)

近年高齢化社会の進行により骨粗鬆症の方が増えています。骨粗鬆症は骨がもろくなったことで骨折しやすくなった状態をいいます。 転倒などで発症することが多いのですが、勢いよくいすに座ったり、あるいはくしゃみでも背骨が骨折することがあります。寝たり起きたりといった動作が非常につらくなります。
【治療】
骨折ですのでまずは安静が必要ですが、寝たきりによる筋力の衰えを防ぐためにコルセットなどの装具をつけて動ける範囲で動いてもらうことも必要です。一般的には4週から8週間くらいで痛みが落ち着いてきます。しかし痛みが落ち着いても骨密度の検査(当院では腰椎と大腿骨で検査)をおこない骨粗鬆症の治療をしっかり行うことも大切です。
また骨折から数ヶ月経過しているのに痛みがとれないといった患者さんのなかには椎体偽関節といって、本来固まるはずの骨がくっついていないこともあります。当院では固まっていない椎体にセメントを注入する手術(経皮的椎体形成術:バルーンカイフォプラスティ)を行っています。全身麻酔が必要ですので当院では3日間の入院で行っています。
※BKPに関しては「痛みをとるBKP治療」をご覧ください。

6.変形性股関節症

股関節(脚の付け根)の骨・軟骨の変形により関節構造が破綻し、痛みと機能障害が生じてくる状態です。患者さんの多くは女性で、子供の時の病気や股関節の発育障害が主な原因ですが、関節リウマチなどの関節炎が生じる病気、長期間のステロイド薬の使用やアルコール飲酒などでも生じてくることがあります。
【治療】
初期の変形では股関節の負担を軽くすることが大切です。筋力をつける運動療法や鎮痛薬などで症状の緩和を目指します。関節の変形が進行し、痛みの増強や日常生活動作でも支障が生じる時は人工股関節に置換する手術を行う方法もあります。

7.変形性膝関節症

関節軟骨の老化、変性により、軟骨が弾力性を失いすり減ることにより膝関節の変形が生じる状態です。女性に多くみられ、高齢になるほど罹患率は高くなります。また、関節リウマチなどに伴う関節炎によっても変形が生じることがあります。
【治療】
初期の症状としては動作開始時の痛みや水がたまることですが、症状が進行すると、階段昇降や歩行時の痛みを伴ってきます。初期には大腿四頭筋の筋力強化、正座を避ける、洋式の生活などで予防します。症状の進行に合わせて鎮痛剤、関節内へのヒアルロン酸の注射などを併用していきます。痛みの増強や日常生活動作でも支障が生じる時は人工膝関節に置換する手術を行う方法もあります。


各診療科・各部門紹介ページへ戻る